あの時のことを風化させない為に…

☑『あれから22年…』

毎年、この1月17日は朝から震災に関する報道・イベントが行われます。スマホに模擬訓練として、南海トラフを想定した情報も届きました。僕には鈴木亮くんという大学時代の友人がいて『東日本大震災支援全国ネットワーク（JCN) http://www.jpn-civil.net 』に所属、昨年結婚した奥さまも『国際青年環境NGO A SEED JAPAN http://www.aseed.org 』と関わっています。

1995年1月17日午前5時46分52秒、阪神淡路大震災発生時、僕は日本にいませんでした。留学中の遠いNZの地で、関西出身の友人から震災のことを聞き、半信半疑のまま、日本時間で午前7時頃、実家に国際電話で安否確認をしました。

「私とおばあちゃんは大丈夫やけど、お父さんも出張中やし、こうちゃん（弟）も東京やし…」

電話口の母から状況を聞くと、最初は雷が落ちたと思った、家の中に物が散乱している、電気とガスは通っているが水は停まっている、大きな地震があったことは間違いなさそう…　安否確認をして電話を切ると、電話がつながらなってしまいました…　当時はまだネットも普及しておらず、リアルタイムな情報が入らない。追い打ちをかけるようにテレビから神戸の映像が…　慣れ親しんだ街の変わり果てた姿…今でも忘れることができません。

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↑今でも映像を見ると、何とも言えない気持ちになります…

☑『日本が一つに…』

1年後に帰国すると微弱な余震が続いていました。実家近くの公園や市民球場には仮設住宅がビッシリ、神戸の中心地・三宮には震災の爪痕が残りつつも形を変え復興している街の姿に驚きました。不謹慎ですが、僕は神戸市民が経験した負の記憶を刻めなかった寂しさ、有事に復興の手伝いができなかった悔しさが込み上げてきました。

日本に帰国するまで、友人たちから国際郵便で、様々な震災情報が入ってきました。情報の中には心を打つ話、ニュースでも報じられない震災の影、生々しい人間の本性…　ある東京の友人が、連日の震災報道を見聞きし

「今まで見たことがないほど、日本が一つになっている。」

今はSNSで、一つにまとまりやすい世の中になりました。でも東日本大震災の時も、熊本地震の時も、劇的に増えた不透明な情報に踊らされました…　物資が足りると次は娯楽が必要なのに、現実を知らない心無い人たちが「不謹慎だ！」とバッシングする。義捐金が、ちゃんと義捐金として使われたのかも不透明…

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↑ウチの事務所近くの商店街も、シャッターが降りているところが数多くある…

今も震災の話が出ると、僕らは遠い目になる…　関西地方の住民にとっての『震災』は、今までもこれからも『阪神淡路大震災』なのだと思います。しかし震災を経験した数少ない都市だからこそ、東日本や熊本、これから起こり得る天災に具体的な『行動』を起こしていけるのではないかと思うのです。ここまで言っておきながら、僕は熊本地震への義捐金の使用目的を、未だ定められていません。